KAGIZEN ART MUSEUM
KAGIZEN ART MUSEUMは鍵善良房という和菓子屋さんが運営する美術館です。
京都の京阪祇園四条駅から徒歩で10分程度のところにあります。大和大路通りを少し南下したところに位置します。
少し入り組んだところにありますが、ZEN CAFEというカフェも併設しており京都の穴場スポットといえるかと思います。
外観もとてもおしゃれです。花見小路界隈の落ち着いた街並にみにマッチしています。
傘置きですらおしゃれです(かけているのは私の傘です)。
個展の案内がありました。
宮永愛子さん
宮永愛子さんは京都府出身の芸術家の方です。
宮永さんの曾祖父は京都で東山窯という窯を開いた陶芸家の方なのだそうです。宮永さんの作品にも、陶芸に使う型を用いたものがあります。
KAGIZEN ART MUSEUMに入ると受付の方が対応してくださいました。
入場料は1,000円で、フラッシュ撮影でなければ撮影OKとのことでした。
入場チケットと一緒に鍵善良房のお菓子も貰えました(すごくおいしかったです、最大限に上等なお砂糖菓子でした)
展示室に入ると早速作品に出会えました。
東山窯の石膏型とナフタリンという材料を用いて作成したわんちゃんです。
ナフタリン(私はナフタレンと高校で習いました)は常温で固体の化学物質です。用途としては防虫剤などにも使われています。
ナフタリンの特徴は「昇華する物質」であるということです。
昇華とは物質が固体からいきなり気体になることです。水とかが良い例かと思いますが、普通の物質だったら氷→水→水蒸気というように固体→液体→気体という順番で状態が変化します。
でもこのナフタレンは特異で固体からいきなり気体になってしまうのですね。(昇華する物質の他の例としては二酸化炭素があります。ドライアイスはとかすと気体になりますよね)
そのため写真のように犬のオブジェクトから気体になったナフタリンが辺りを漂い、ケースに付着してまた固体に戻るのでこのように結晶で外枠が飾られるようです。
当初はナフタリンで作品を作製することにより「形がなくなっていくこと」を表現したかったそうです。しかしケースに付着したナフタレンをみて、なくなったのではなく形を変えたのだと解釈し、「変わりながらも存在している世界」が垣間見えたのだといいます。
結晶化したナフタリンが雪景色みたいでとっても綺麗です。
KAGIZEN ART MUSEUMの隣にはショップも併設されていました。
私はポストカードと限定の羊羹を購入しました。
会期は2023/8/27までです。興味のある方はぜひ行ってみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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